- 錐体ジストロフィーとはどんな病気か(公式の情報と、僕が言われたこと)
- 両目0.02の僕に、世界がどう見えているか
- 仕事を続けるために、僕がしている工夫
見えにくさも、毎日のモヤモヤも。工夫ひとつで日常を少し軽くしてみませんか?弱視のクラシの栞へようこそ!
「錐体ジストロフィーです」と言われて、検索してこの記事にたどり着いた。
きっとあなたはその1人ですよね?
出てくるのは難しい医療の説明ばかりで、不安だけが大きくなる。
僕も同じ道を通ってきました。
でも、診断から何年もたった今の僕は、こう感じています。
この病気は「見えなくなる未来にフォーカス」するのではなく、「どんな工夫で乗り越えるか?」を向き合う必要性があると。
僕は両目0.02の錐体ジストロフィーの当事者です。
それでも障害者雇用で総務の仕事を続けていますし、ひとりで出かけてもいます。
(僕のくわしい自己紹介はプロフィールにまとめています)
医療の説明ではなく、当事者のリアルをお届けします。
それでは、さっそく見ていきましょう!

ちだっち
- 両目0.02の弱視(錐体ジストロフィー/身体障害者手帳1級)
- 小2から徐々に視力が低下、高校1年で診断
- 社会人8年目(現在は障害者雇用の契約社員)
- 遮光サングラス・大型モニター・読み上げ機能を毎日使用
- FP3級・秘書検定2級を保有
- iDeCo・NISAで積立投資を社会人1年目から継続中
錐体ジストロフィーとはそもそもだんな障害?
はじめに、公式の情報を簡単に押さえておきましょう!
錐体ジストロフィーは、「黄斑ジストロフィー」という病気に含まれる病型のひとつです。
黄斑ジストロフィーは、指定難病301に登録されています。
難病情報センターでは、症状がこう説明されています。
徐々に進行する両眼の視力低下、色覚異常、中心視野異常、羞明
出典:難病情報センター「黄斑ジストロフィー(指定難病301)」(2026年9月時点)
そして、ここが大事なところです。
周辺視野は保たれるため完全な失明には至らない
出典:難病情報センター「黄斑ジストロフィー(指定難病301)」(2026年9月時点)
矯正視力が0.1以下になることは多いそうです。
それでも、完全な失明には至らないとされています。
なので今のところ完全失明はないのかと安心してますね。
僕がお医者さんから言われたこと
僕が診断されたのは高校1年のころでした。
(正直正確には覚えていません)
小学2年のころから徐々に視力が悪くなっていたので様々な眼科に通いました。
でも正式な症状まではまではわからずに、(原因不明)でちゃんちゃん的なかんじだったんです。
当事者としてはやはり原因不明ほどこわいものってないんですよね。
原因不明の難病。この響きだけで精神病んで寿命が10年短くなります(笑)
話を戻そう。
お医者さんからはこう説明されました。
- 目の中心部分が機能していない。でも、周りは機能している
- 周りが機能しているので、完全な失明まではないでしょう
- 文字を拡大したりして対策しましょう
公式の説明と、ほとんど同じ内容ですよね。
要するに、中心が見えにくくなる病気ってことです。
ちなみに、受けた検査はこんな感じでした。
- 視野検査
- 目の中の撮影
- 色のついたブロックを、濃い順に並べる検査
- 視力検査(視力測定の型が画像を時計回りに回してます)
- 色が「ぱっ、ぱっ、ぱっ」と点滅するのを何秒で把握できるか検査
結構いろんな種類の検査してますね~。
僕の場合自覚症状がなく結果が悪かったのは視野検査でしょうか。
外側の光はよく見えるんですけど中心部になると全然光が見えてないっぽいです。
そもそも目の中心が機能してないので自覚症状がなし。
お医者さんから(中心部が全然見えてないようだね)と言われるまで納得できませんでした。
だって本人は日常生活で目の中心部が欠けているとかなかったので。
錐体ジストロフィーの見え方:両目0.02の僕の世界
では、実際に僕はどう見えているのか。
文章で伝えるのは難しいのですが・・・やってみます。
主に僕が体験してる世界は以下の4つです。
①人の顔は近づかないと分からない
まず人の顔は、近づかないとぼやけます。
すれ違っても、誰なのかわかりません。なので仕事はまぁ大変ですね。
特にフリーデスクとなると・・・。
誰がどこに座っているのかまずわからないので、しょっちゅう間違えます(笑)
つらいですね~本当に。間違えてすみませんでした!
というくだりも結構メンタル消耗しますね・・・。弱視あるあると言えばあるあるなのかな~?
②普通に歩いていると突然人が目の前に現れる
室内室外問わず普通に歩いているんですが、突然目の前に人が現れる事がよくあります。
ねぼけてないですよ?目をがん開きにしててもです。
ついいつも「うぉ」と声を出してしまいます。後道の譲り合いもよく起きますね。
僕の方が素直に譲られた方がいいのかと思う今日この頃。
「突然人が目の前に現れる」どこかで聞いた事があるメロデイー。
そう。FIELD OF VIEWの突然です。
↑突然公式の動画ですみません”(-“”-)”突然だけにね?
こんな感じで僕は日常的に人が急に目の前に現れる感覚を味わってます(笑)
③年に数回中心の文字が見えなくなる症状がある
毎日ではないのですが年に数回中心の文字が見えなくなる症状があります。
この症状が起きるきっかけはまだ僕の中では解析できてないですね。
具体艇的にはスマホの文字を読もうとした際に両端は見えるものの、中心部が完全に欠けるという症状です。
視点ずらしの術でも効果なしです。(笑)
本当に欠けて見えません。今のところ仕事中に現れた事はないですね。
休みなので業務に支障をきたしたことはありません。
この症状が出た時は家で何もせずに過ごすようにしてます。
④信号の色はほぼ見えません
錐体ジストロフィーあるあるかもしれませんが、信号機の色はまじで見えません!
というのも遮光サングラスをかけていても光をまぶしく感じるため、横断歩道の赤と青どっちがついているのかマジで見えないんですよね~。
本当に困ってます。
なので僕は車の動きに合わせて信号を渡るようにしてます。
車が多いところはこの方法で大丈夫ですが少ない場所だとかなりつらい。
また渡り切るまでの距離が長いのもまたつらいですね。
音声がついている信号機もっと増えてほしいなぁ~。
なので僕は基本横断歩道を渡るときは一度待ちます。
安全に渡りきるための自衛策です。
錐体ジストロフィーで一番つらいの何?
ここであなたに質問です。
錐体ジストロフィーでいちばんつらいは何でしょうか?
一旦スクロールするのを辞めてシンキングタイムです。
・・・。
あなたの中でつらいことはきまりましたか?
僕の場合はまぶしさですね。
先ほども信号機のところで触れましたが明るいところに出ると、全部ぼやけて見えます。
白い世界の中にいる感覚、と言えば伝わるでしょうか?
きっと健常者とは全くの別世界を僕は見ているんだろうと思います。
先天性のものなので通常の世界の見え方は僕にはわかりませんが(笑)
そんな僕の見え方をサポートしてくれるのが遮光サングラスです。
遮光サングラス(遮光眼鏡)は、まぶしさの原因となる短波長光(青色光など)を効果的にカットし、視界のコントラストをハッキリさせながら目の負担を軽減する効果があります。
もう遮光サングラスがないと道端歩けないですね(笑)
真っ白な世界でさまよい続ける主人公になります。
(1話ぐらいならいいけどずっとこの状態続くと物語としてもつまらないよね)
遮光サングラスに関しては別記事で紹介する予定です!書けたら内部リンクしておきます。
錐体ジストロフィーで視力が下がってきた道のり
僕の場合は、最初から0.02だったわけではありません。
小学2年生のころは、視力が1.0くらいありました。
なんなら小学5年ごろまで野球やってました。
まあまあ危険な事やっていたなぁと思いますね。
多分今やったらボールの奥行とか全く分からず、ボールがぶつかって大けがどころの話じゃないです。
球技は今後やる事はないでしょう。
話を戻すと小学2年ころから徐々に見えにくくなっていきます。
当時外野を守ってましたがフライのボールは見えず、外の光がまぶしく感じていた時でもありました。
(今振り返るとね)
学生時代に一番困ったのは、黒板の字が読めないことでした。
文字が読めないと、授業はもちろん、日常のあらゆる場面で止まります。
そして高校1年、錐体ジストロフィーという病名がわかりました。今は、両目とも0.02です。
どのくらいのペースで落ちたのか、正確な数字は僕も覚えていません。
ただ、「ある日突然」ではなく、「気づいたら」という進み方でした。
油断しましたね?突然センサー反応しました(笑)
錐体ジストロフィーを診断されたときの気持ち
診断の日は、家族も一緒にいました。
正直に言うと、最初に思ったのは「ようやくわかったか」でした。
見えにくい理由に、やっと名前がついたからです。やっぱり原因不明の症状ほど怖いものはありません。
しかし、続けて聞いた言葉にはショックを受けました。
「先天性で、これから徐々に悪くなっていく」
原因はわかった。でも、よくなるわけではない。
高校生の僕には、重たい現実でした。
それでも、その場の僕は落ち込むより先に、対処法を聞いていたと思います。
お医者さんからも、こんなアドバイスをもらいました。
「タブレットの文字のフォントを大きくしてみましょう」
今ふり返ると、この一言が僕の入り口でした。
病気は治せなくても、見え方は道具で変えられる。
実にシンプルだったんです。
失明までの可能性はないとも聞き前向きに生きる事を選択しました。
錐体ジストロフィーでも仕事は続けられるのか
「錐体ジストロフィーでも仕事はできるんですか?」
きっとあなたは上記の心配をしているはずですよね?
結論から言うと僕は働けています。
社会人8年目で、今は3社目。総務の仕事をしています。僕の場合以下の基準を満たせる仕事を顕在してます。
- PCモニターを別途用意してもらえるか
- 契約社員として1年間の有期雇用で働く
- フレックスタイムで働ける職場
- 勤務時間が短い職場(8時間勤務はきついです)
1社目は8時間勤務で就業時間が決まってました。
正直満員電車の中はきついので僕はラッシュ時間を避けて通勤してるので、就業時間が決まっているのは正直もう無理ですね。
夜9時ごろになると睡魔に襲われるので可能な限り早く会社を出たい派です。
なので基本的には上記4つを満たす条件ならばOKな感じです。
錐体ジストロフィーの症状を考えると以下の条件も満たせるとなおOK!
- 職場が駅と直通している(外に出なくても通える職場)
- 在宅勤務が週3回程度できる(同じく外に出なくていい職場)
弱視の身体障害の仕事観についてはまた別途別記事で詳しく書こうかなと思ってます!
錐体ジストロフィーでの見えにくさをカバーしている僕の工夫
今の僕を支えてくれている工夫をまとめて紹介します。
- 大型モニター(職場)/HPの一体型の大型パソコン(自宅)
画面が大きいだけで、目の疲れもストレスも劇的に減りました。 - Androidのトークバック機能
画面の文字を読み上げてもらいます。目を使わずに済むのが大きいです。 - フォントを大きく設定する
スマホもパソコンも、まず最初にやる設定です。 - ダークモードと白黒反転
まぶしさが減って、文字が浮き上がって見えます。 - 遮光サングラス(緑)
外出時の必需品。白杖は、遠出や知らない道を歩くときに使っています。
kindleなどはandroidのトークバック機能をかなり愛用してます。
文字を読み上げてくれるので効率的に情報収集できるのでうれしい限り。
ちなみに僕はiPhoneは一度使ってみて操作性があまり好きになれず、社用スマホ以外はずっとandroid派です。
イヤフォンジャックがあるXperia端末を今も使ってますね。
(いちいちペアリングの設定するのがメンドクサイからです)
まとめ:錐体ジストロフィーの見え方と僕の工夫
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- 錐体ジストロフィーは中心が見えにくくなる病気。
- 僕は両目0.02。顔はぼやけ、信号の色も見えないが、車の動きを見て渡っている
- まぶしさ対策は、外は遮光サングラス(僕は緑)、室内はダークモードと白黒反転
- 大型モニターと読み上げ機能があれば、事務の仕事も続けられる
病名を知ったばかりのころは、僕も不安でいっぱいでした。
でも、見え方は道具と設定で、かなりカバーできます。
まずは、スマホのフォントを大きくするところから始めてみるのもアリですよ。
同じ病名の方、ご家族の方。
「僕はこう見えています」「この道具が良かった」など、あなたの話もぜひ聞かせてください。
コメント欄に投稿していただければ嬉しいです( ;∀;)
今日の工夫が、あなたの毎日に少しでも心地よい『栞』となれば嬉しいです。
コメント
コメント一覧 (2件)
小学2年から小学5年まで野球やってました。
今振り返ると結構危険な事やってたぁと思う今日この頃です。
コメントお待ちしてます( ;∀;)
[…] 【体験談】錐体ジストロフィーで視力0.02になった僕の見え方 この記事で分かる事 […]